続いて、集合住宅において子どもが出してしまう衝撃音についての対策です。
前に見たように、ソファから飛び降りたときの「ドン!」といった音、室内を走り回る「ドタドタドタ!」といった音、
つまり「重量床衝撃音」と、うっかりスプーンを床に落としてしまったときの「カタン!」といった音、つまり「軽量床衝撃音」のふたつがあります。
こうした床衝撃音については、「Box in Box工法」で見たような「浮き床」にしてしまえば、ほぼ完璧に抑えられます。
しかし、この工事を行うには、既存の床をすべていったんはがさねばなりません。
そうなると一時的に別のところへ引っ越ししなければならず、トータルではたいへんな費用になってしまいます。
そこで、引っ越しや大きな費用のかからない防音対策として、タイルカーペットがオススメできます。
ふつうのカーペットと比較して、タイルカーペットには4つのメリットがあります。
1、
必要な枚数だけ購入してコストを抑えられる。
2、
市松模様など色々なデザインに組み合わせることが出来る。
3、
汚れたら部分的に張り替えることができる。
4、
クッション性があるため、子どもが転んでもけがをしにくい。
フローリングなどの床の上に、防音カーペットを敷くことで、軽量衝撃音と重量衝撃音の両方を効果的に減らすことが可能です。
素材も布地のもののほか、コルクのものもあり、インテリアの好みで選択が可能です。
防音タイプのタイルカーペットは、一枚が40センチ×40センチ×1センチで600円ほどです。
6畳の部屋に敷きつめれば4万円ほどになりますが、ソファやテーブルの下などには敷く必要がないので、その分は省いて節約できます。
ただ、タイルカーペットうんぬん以前に、「室内で子どもを走り回らせない」というのが、第一の防音対策ではないでしょうか。
子どもというのは元気なものです。放っておくと何をするかわかりません。でも元気にすくすくと育ってほしい。
なればこそ、公園やジムなどで、思いっきり身体を動かす機会をたくさん与えてあげた方がいいのではないでしょうか。
こういったことも、対策の一環として考えていただきたいと思います。